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戦艦ポチョムキン

 pixivにイラストをアップしました。
potemkin.jpg
pixiv
 ずいぶん昔に描いた『博士の異常な愛情』に続くミリオタ視点映画コラム第二弾『戦艦ポチョムキン』です。1925年に製作されたサイレント映画で、「モンタージュ理論」と呼ばれる先進的な編集技法は後の映画に多大な影響を与えました。
 さて映画の舞台となる艦上ですが、撮影当時ポチョムキン(厳密にいうと戦艦ではなく艦隊装甲艦)は現存してはいたのですが、内戦中破壊されほぼ廃艦同然となっていたので、替わりに陸上に繋留されていた戦艦十二使徒が使われました。で、この戦艦十二使徒ですが、写真を見てみるとどうも映画と細部が違います。一番分かり易いのは砲塔の形状で、実物はドーム状をしていますが、映画では円筒形です。この砲塔、映画のほうをよく見てみると、どうもセット臭いというか、装甲の重量感を感じません。おそらく当時十二使徒の砲塔は取り外されていて、替わりにポチョムキンの形状に合わせた砲塔のセットが取り付けられたのでしょう。その証拠に、ポチョムキンが陸上を砲撃するシーンで、側砲が旋回するカットはあるのに主砲はまったく動きません。なんだか『明治天皇と日露大戦争』の戦艦三笠みたいですね。さらに興味深いのが艦橋で、十二使徒は砲塔の後に円盤状の露天艦橋がある設計なのに、映画ではポチョムキンそっくりの屋根付き艦橋になっています。映画の撮影は三ヶ月の突貫作業だったそうですが、このあたりにエイゼンシュテイン監督のこだわりを感じます。それとも当時ポチョムキンのデザインってロシア国民には常識だったのか?
 また軍事オタクとして見逃してはならないのが、映画のクライマックスでポチョムキンが黒海艦隊を迎え撃つべく戦闘準備を整えるシーン。側方用の揚弾エレベーターと、弾薬を運ぶためのレールが登場します。そのかっこよさといったら初めて見た時おもわず「うおおっ!?」と声が出てしまったほどです。陸に繋留されていた十二使徒のエレベーターが生きているとは思えないので、これが撮られたのは前述の十二使徒ではなく一隻撮影に使われた練習巡洋艦コミンテルンだと思います。
 しかしこうもふんだんに実物の前弩級艦の映像が出てくる映像作品ってそうそうないでしょうね。ポチョムキンの反乱が起こったのは日本海海戦とほぼ同時期ですので、当時の戦艦三笠の艦上もこんな感じだったのかなあと思うとちょっと感慨深いですね。というわけで、本作品はやれ革命の意義だのプロパガンダだのという以前にマニア垂涎の軍艦映画ですので、ぜひ画面の前の軍事オタクの方々はご覧になってみて下さい。とうの昔にパブリックドメインになっているので、ネットで簡単に前編が見られますよ!
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