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乙嫁語り

 ひっさしぶりに本の紹介ですよ。
乙嫁語り 1巻 (BEAM COMIX)乙嫁語り 1巻 (BEAM COMIX)
(2009/10/15)
森 薫

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乙嫁語り 2巻 (ビームコミックス) (BEAM COMIX)乙嫁語り 2巻 (ビームコミックス) (BEAM COMIX)
(2010/06/15)
森 薫

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乙嫁語り(3) (ビームコミックス)乙嫁語り(3) (ビームコミックス)
(2011/06/15)
森 薫

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 今回ご紹介するのはこちら『エマ』で有名な森薫先生の新作『乙嫁語り』です。
 時は19世紀後半、カスピ海のほとりの村の12歳の少年カルルクのもとに20歳の花嫁アミルが嫁いで来る事
から物語は始まります。12、3歳で結婚するのが当たり前の時代、花婿より8歳も年上のアミルはかなり珍しい存在ですが、夫カルルクと周りの家族の温かな視線のもとで二人は愛を深めていきます。しかしその陰で二人を引き裂こうとする恐ろしい計画が・・・というのが1、2巻のストーリー。3巻では第二の乙嫁タラスが登場します。
 さて本作の主人公ともいえる花嫁アミルのキャラクターですが、遊牧民の血を引く彼女は乗馬と弓の達人で、狩りに料理と何でもできるまさに才色兼備のスーパーヒロイン。それでいて時に女性らしい弱さを垣間見せたりとじつに魅力的です。しかしながら夫のカルルクも心優しく思いやりがあり、それでいていざという時には人一倍勇敢で嫉妬する気が起きません(笑)
 また作中の心理描写も見事で特に物語序盤、初対面の二人が徐々に親密になっていく様子がカルルクの視線と表情だけで描写されます。他にもセリフを全く用いずに表情とコマの連続だけで心情を表現するシーンが多用されるのがこの作品の特徴で実に繊細です。
 さらに特筆すべきなのがやはり絵の見事さです。登場人物たちの身につける民族衣装やアクセサリー、家の飾る絨毯の刺繍、馬や羊などの動物、そして美しく荒涼とした山や砂漠がこれでもかとばかりに緻密に、かつ軽やかに描かれていて、よくまあストーリーと絵とこれだけの才能が一人の人物に同居したものだと関心してしまいます。
 そして最後にこの物語を傑作たらしめているのが「19世紀の中央アジア」がただの背景に終止していない点です。女性の結婚が一族の勢力拡大に利用され、家長の決定には逆らえないという現実がうまくストーリーに盛り込まれています。また話が進む毎にロシアの南下によって世相は徐々にキナ臭くなっていき、今後どんどんシリアスな方向にいってしまうのかなあと物語は若干の緊張感をはらんでいます。
 というわけで『乙嫁語り』おすすめです。(しかしなんでこう『ばら物語』といい私が好きになる漫画は発刊ペースが遅いのだろう)
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